かえるん日記

当たった時は謙虚に。外した時は冷静に。

第96回箱根駅伝・回顧

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こちらの記事で箱根駅伝の順位予想を出しましたが、結果はこんな感じ。

1位 青山学院大学(3位予想)

2位 東海大学(1位予想)

3位 國學院大學(6位予想)

4位 帝京大学(7位予想)

5位 東京国際大学(5位予想)

6位 明治大学(-)

7位 早稲田大学(9位予想)

8位 駒澤大学(4位予想)

9位 創価大学(-)

10位 東洋大学(2位予想)

当日の区間変更を含めて結構いい線はついたと思いますが、なかなか事前予想するのは難しいですね。

高速レース展開の要因は?

レースとしては10区間中6区間(5区はコース変更前の今井正人選手の69:12が実質的な区間記録)で更新されるというもの凄い高速レースになりました。このような高速レースが展開された要因はいろいろありますが、

・風、気温、湿度等のコンディションがかなり良かった

・厚底シューズによるベーススピードの向上

の2点が主に挙げられると思います。

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選手たちもこの影響は認めていますし、例年比で見れば20kmあたり30秒~40秒オーダーのバイアスがあったように感じます。特に追い風だった前半の1~4区、ビル風が例年ほど吹かなかった10区に関しては影響が大きく、過去のタイムとの単純比較はできないですね。ダービーのタイムでその世代のレベルが図れないのと同じことです。過去のタイムは地力を比較するうえでの参考にはなりますが、その比較は所詮机上の空論でしかありません。

青山学院大学の勝因は?

優勝した青山学院大学は下馬評を覆す見事な総合優勝。私としても正直優勝は厳しいんじゃないかと見ていたのですが、好記録連発で他大学を圧倒しました。今回の青山学院大学の強さは何といってもピーキングで、10月の出雲駅伝→11月の全日本大学駅伝→学連の10000記録会・世田谷ハーフ→箱根駅伝という1シーズン4レースのローテーションの中で、しっかり尻上がりに調子を上げて来れる選手を10人並べられたということに尽きると思います。

一方で今回のライバル校を見てみると、東海大学は4区名取選手、5区西田選手が直前の怪我等で万全の状態では無く、前回の優勝に貢献した阪口選手もコンディションが整わずに起用できず。駒澤大学東洋大学はチーム全体としてピーキングに失敗した感があり、ブレーキ区間が出て優勝争いに絡めませんでした。こういったあたりで改めて長距離走の一発勝負で実力を発揮することの難しさを感じましたし、それを10人全員がやってしまうという青山学院大学の凄さだけが際立つ大会となりました。

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あと今回の青山学院大学はやはり、「負けて強くなった」という印象が強いですね。上に貼った記事にも書きましたが、やはり「勝利から学べること」と「敗北から学べること」のベクトルは異なるので、勝負の前段階として、「勝利経験」「敗北経験」の両方があるというのがベストなんですよね。無敗のダービー馬がなかなか出てこないのもこういったことが要因です。

去年の青山学院大学は4連覇中で、「負けを知らないチーム」でした。それが今年、去年の敗北から「負けを知ったチーム」となり、敗因を徹底的に分析し、対策・改善を完璧に行うことができた。これが大きかったように感じます。そう考えると、「敗北」というのは、組織・個人にとっても必要不可欠な要素ですし、なんにせよ「敗北できる=ライバルが存在する」ということは必ずプラスになってきます。

「敗北こそが勝利への近道だ」

そんなメッセージを強く感じた第96回箱根駅伝青山学院大学以外の19校は強くなるヒントを手にし、新春の箱根路を去りました。彼らが1年間でどんな成長を遂げるのか。期待に胸を膨らませつつ、2021年の1月2日。号砲を待つことにします。それではまた来年。

【2020】年頭所感と、改めて独自の競馬予想理論について。

年頭所感

あけましておめでとうございます。実家に帰っているかえるんです。今年もよろしくお願い致します。

さて、新年になるとよく「年が変わったしリセットしてゼロから頑張ろう」みたいな人を見かけますが、そんな悲しいこと言わずに、まずは2019年無事に生き残った自分を褒め称えようじゃありませんか。各々よく頑張ったと思います。全く頑張っていない人なんて多分いない。その時点でゼロからってことにはならないと思います。

でも2019年でやり残したことは誰しもあるはずです。だからこの365日(今年は366日だっけか)、「2019年」をもう1回やりましょう。「2019年」をもう1回やる中で、2019年に残したものが少しずつ回収することができるはずですし、そうしていく中で徐々に自分の「2020年」が作り上げられていくと思います。だから新年の抱負は「リセット」じゃなくて「リトライ」のほうが私は好きですね。そっちのほうがやるべきことは見えてきやすいじゃないですか。新しいことを始めるにしても、そこには必ず2019年までの経験がベースとしてあるわけで。

競馬予想理論

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競馬予想において「敵」とは?

我々は競馬を予想して「勝つ」ことを目標としていますが、「勝つ」ためには「敵」が必要です。「敵」ってなんでしょう?JRAでしょうか?違いますね。我々の「敵」は他の馬券購入者です。

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今のJRA控除率は約80%ですから、馬券購入者の平均回収率は80%になると思います。つまり「勝つ=回収率100%以上(図の赤字部分)」になるためには、馬券購入者層の平均回収率を「大きく上回る」必要があるんですよね。要は受験と一緒です。受験においての「敵」も大学ではなく他の受験者たちになりますが、「相対的」に上に行く必要があります。周りのレベルが高ければより高い点数が求められますし、周りのレベルが低ければそこまで点数を取らなくても合格できる。競馬も一緒で、他の馬券購入者を「相対的」に上回る必要があるわけです。

他の馬券購入者を上回る方法は大きくわけて2つあります。

①他の人より多く的中させる

②他の人よりオッズが付く馬で的中させる

①が本命党、②が穴党というやつですが、最近の競馬のレースで例えるならば、①なら有馬記念でアーモンドアイではなくリスグラシューを軸に出来る能力(人気馬の取捨選択)。②なら朝日杯でグランレイを紐に入れられる能力(穴馬の発見)。が要求されます。どっちが簡単でどっちが難しいかの感覚は人それぞれあるかと思いますが、個人的には②のほうが圧倒的に「簡単」だと思います。①なら例えば2レースか3レースに1レースは絶対に当てなければいけませんし、人気馬を取捨選択するのって全部来そうに思えて意外と難しいです(人気馬を全部買ったら回収率じゃ80%ベースになってしまう)。ただ②であれば、穴馬って来なさそうなやつばっかりですし、そこから来そうなやつを選ぶのって意外と簡単なんですよね(※個人の感想です)。

だから私はいわゆる穴党です。たまに穴党で本命党のことを批判する人がいたりしますが、それはちょっと違いますよね。穴馬の発見が苦手で人気馬の取捨選択が得意な人も当然いるわけで。逆も然りです。

馬券の種類をどうするか?

これも個人の感覚の問題ですが、私は穴党なので三連系の馬券(三連複、三連単)はほぼほぼ買わないですね。三連系の馬券だと、穴馬を選んだ後さらに人気馬を完璧に取捨選択する必要が出てしまいます。しかしこれが二連系の馬券(馬連、ワイド)だと、人気馬の取捨選択は1頭まで失敗していいんですよね。私が馬連、ワイドを好む理由はここにあって、人気馬を取捨選択するのが苦手な私と非常にマッチします。穴党ならワイドでも十分オッズ付きますしね。あと穴党にとってシンプルにおいしいのは人気馬にオッズが偏りやすいという特性を持つ単勝です。そもそも穴馬ってピンかパーかみたいなのが多いので、嵌れば1着で来るってことが結構あるんですよね。これは最近思いますが、選んだ穴馬の単勝を買うというIQ2の馬券でも意外と回収率が良いです。

予想ファクターをどうするか?

前述の通り、競馬に勝つには他の人を上回る必要があります。つまり少なくとも人とは違うことをしなければなりません。そう考えると、「レース傾向」「データ」をベースとした予想なんて誰でもやっている。「血統」「調教」をベースとした競馬予想も割と考え尽くされていたり経験則が重要だったりするので、競馬の経験が浅い私には手が出しずらい。というわけで私が着目したのは「レースラップ・指数理論」です。これならまだ研究され尽くされていない感がありますし、他の馬券購入者との差別化も図ることができます。あと、これはやっていくうちに気付いたのですが、のレースよりもダートのレースのほうが圧倒的にレースラップへの依存性が高いということです。よって現状ではありますが、よりレースラップによる予想を生かすために、ダートに絞って予想をしているという感じになっています。

「追走指数」理論

私がレースラップの中でも特に重要視しているのが「追走能力」です。先日行われた阪神JFなんかがわかりやすい例かもしれませんが、要するに「追走能力が高い馬」がレシステンシアで、「追走能力の低い馬」がリアアメリです。どんなに素晴らしい末脚を持っている馬でも、その末脚を使うことができなければ意味がありません。リアアメリアは確かに凄い末脚を持っている馬ですが、速いペースからその末脚を使えるという保証はどこにもありませんでした。そう考えると「どのくらいのペースまで末脚を使うことができるのか」というのは、競争馬の能力を計るうえで、1つの大きなファクターとなっていると言うこともできると思います。しかもこのファクターは、ダートレースになると大きなウエイトを占めるようになります。そこで私は「どのくらいのペースまで末脚を使うことができるのか」というのを各馬ごとに数値化した、「追走指数」という指数を独自に開発し、2019年3月から運用しています。その結果が以下の通り。

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まとめると、

・他の人よりオッズの高い馬で的中させることによって他の馬券購入者に勝っていく「穴党」のほうが自分の感性と合う

・人気馬の取捨選択が苦手なので、馬連、ワイド、単勝等の馬券を選択

・競馬経験の浅さを考慮し、開拓されきっていない「レースラップ」をベースとした予想を選択

・より「レースラップ」に依存しやすい「ダートレース」のみに絞って予想

・「レースラップ」の中でも「追走能力」に特化した指数を使用して馬の地力を比較

こういった理念に基づいて、当ブログでは今年も毎週、JRA新馬戦以外の全てのダートレースについての予想をみなさんに提供していきたいと考えています。ただ全てのレースを購入するわけでなく、特に自信のあるレース、特に妙味のあるレースに絞って購入します。

芝の重賞レースに関しても、引き続き予想は配信していこうと考えています。ちなみにこちらは完全にフィーリングでの予想ですので悪しからず。

そんな感じです。2020年も土日朝の予想記事の配信をぜひお楽しみください。みなさんと一緒に、このコンテンツを大きくしていけたらと考えています。それでは。

【正月の風物詩】箱根駅伝2020徹底順位予想

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箱根駅伝

1月2日~3日にかけて、第96回箱根駅伝が行われます。実家でぼんやり見るのもいいですが、やっぱり予想家たるもの順位を予想しなけりゃ気が済まないですよね。優勝する大学はどこなのか?徹底的に予想していきたいと思います。

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まずは箱根駅伝のコースについて見て行きます。1区間の距離は20.8~23.1kmとほとんど変わりませんが、それぞれの区間に特徴があり、どの区間にどんな選手を配置するかが重要になってきます。まとめるとこんな感じ。

1区: スピード質 集団走 ラストスパート

2区: スタミナ質 乱ペースへの対応 終盤の上り坂

3区: スピード質 追い風 直線走でのペース維持

4区: スタミナ質 細かいアップダウン 気温上昇 単独走

5区: 特殊区間 急激な上り坂 脚を使い切った後の下り坂

6区: 特殊区間 急激な下り坂 脚を使い切った後の平坦コース

7区: スピード質 オーバーペースになりやすい下り基調 

8区: スタミナ質 後半の急な上り坂 向かい風 気温上昇

9区: スタミナ質 単独走 向かい風 ビル風 気温上昇

10区: スタミナ質 向かい風 強いビル風 気温上昇 ラストスパート チーム順位の把握

区間に適性のある選手を10人きっちり揃えられるかどうか、近年の箱根駅伝のポイントはこれに尽きると思います。1人速い選手がいたところで他が遅ければ意味がありません。

各大学の区間配置・戦力分析

コースがわかったところで、昨日発表された区間エントリーを見ながら各大学の戦力について評価していきたいと思います。ちなみに区間エントリーの当日変更は4人まで可能で、いわゆる当て馬を使っている大学も多く、当日どのようなエントリー変更が行われるかについても分析していきたいと思います。

選手名赤字区間賞候補、区間青字→ポイントとなる区間

(※)当日のオーダー変更はあくまで私の独断と偏見による予想です。

1.東海大学

前回箱根: 1位 出雲駅伝: 4位 全日本大学駅伝: 1位

1区 鬼塚(4年)

2区 塩澤(3年)

3区 西川(4年)

4区 鈴木(3年)名取(3年)

5区 西田(3年)

6区 羽田(4年)→舘澤(4年)

7区 松崎(1年)阪口(4年)

8区 小松(4年)

9区 米田(3年)→松尾(4年)

10区 郡司(4年)

区間エントリー後に両角監督から、「交代枠は4人使う予定」「前回優勝時と同じ区間にエントリーの選手(1.3.5.8.10区)はそのまま走る」「2区は名取と塩澤で迷った」「阪口は主要区間で使う」「舘澤は走る」というコメントが出ていたのでそれを参考にしました。変えるとしたら4.6.7.9区なんですけど、6区に当て馬使うということは6区予定の選手が平地のリザーブも兼ねるということですので、ここは阪口選手か舘澤選手なのかなと予想しました。あと不確かではありますが阪口選手は平地という情報もあり、この配置が1番しっくり来るかなと思います。

まあ盤石の布陣というか、ブレーキさえ無ければ順当にここが勝つのかなといったイメージです。序盤で5~6番手にいたらもう確勝級と言っていい終盤の布陣で、展開次第では5分差ベースの圧勝まで考えられると思います。

その中で、東海大学の「穴」を探すとすれば6区ですね。前回大会で6区2位だった中島選手がエントリーできなかったという点はかなり痛手で、ここを起用した選手が振るわず60分以上を擁すると、優勝争いをするうえではかなりのマイナスとなってきます。一応私の予想としては舘澤選手を充ててみましたが、当日誰が走るのか。非常に注目です。

2.青山学院大学

前回箱根: 2位 出雲駅伝: 5位 全日本大学駅伝: 2位

1区 宮坂(1年)吉田圭(3年)

2区 岸本(1年)

3区 鈴木塁(4年)

4区 市川(3年)→吉田祐(4年)

5区 飯田(2年)

6区 谷野(4年)

7区 中村(4年)

8区 岩見(3年)

9区 神林(3年)→湯原(2年)

10区 新号(3年)

ここが1番読めないですが、2区に1年生の岸本選手を使ってきているので、おそらく1区は計算できる選手を使ってくるのではないかと踏んでいます。1区の噂が出ている東京国際のヴィンセント選手が補欠に回りましたし、ハイペースの1区を見込んでエースの吉田圭太選手をいきなり使ってくる線もあるかと思います。原監督のサプライズに期待。

あと5区6区の特殊区間は初挑戦の2人となりますが、特殊区間の選定が上手い大学なのでここは問題ないかと。優勝への条件としてはまず往路優勝ですね。そして7区終了時点で東海大学とは1分の差が欲しいところですが、単純な地力比較でいくと東海のほうが上の区間が多いのでなんともいえないといった形。ただ箱根で無名の選手がいきなり爆走したりするのがこの大学。注目です。

3.東洋大学

前回箱根: 3位 出雲駅伝: 3位 全日本大学駅伝: 5位

1区 西山(3年)

2区 相澤(4年)

3区 吉川(3年)

4区 渡邊(4年)

5区 宮下(2年)

6区 今西(4年)

7区 山田(1年)→大澤(3年)

8区 前田(1年)→清野(1年)

9区 定方(4年)

10区 古川(1年)蝦夷森(2年)

東洋大学は何といってもやはり2区相澤選手、6区今西選手とゲームチェンジャーを2人置けるのが強みです。ここで他の優勝候補と比較して最低でも1分弱のアドバンテージは計算できますからね。さらに9区に定方選手が回ったあたりにメンバーの充実度を感じますし、意外に怖いのはここかなと感じています。

あとこちらも往路優勝が総合優勝への絶対条件ですが、そうなるとポイントとなるのは5区で、過去2年安定した走りを見せていた田中選手をわざわざ変えて宮下選手を起用したというあたりが吉と出るか凶と出るかというところでしょう。1区2年連続区間賞の西山選手がハイペース替わりでどうかという点にも注目です。

4.駒澤大学

前回箱根: 4位 出雲駅伝: 2位 全日本大学駅伝: 3位

1区 中村大聖(4年)

2区 山下(4年)

3区 大坪(4年)→小林(3年)

4区 佃(2年)田澤(1年)

5区 伊東(3年)

6区 中村大成(4年)

7区 小野(1年)→小島(3年)

8区 加藤(3年)

9区 神戸(3年)

10区 山野(1年)→石川(2年)

ちょっと読めない部分はありますが、往路優勝狙いの布陣にしてみました。1~3区を先頭グループで進め、田澤選手が4区で62分弱で走れば小田原で独走トップの線もありますし、そうなれば復路は1号車を風除けに使って先頭効果を利用できるので、総合優勝の可能性もゼロではないと思います。

5.帝京大学

前回箱根: 5位 出雲駅伝: 7位 全日本大学駅伝: 8位

1区 田村(4年)

2区 星(3年)

3区 遠藤(2年)

4区 岩佐(4年)

5区 平田(4年)

6区 島貫(4年)

7区 増田(3年)→橋本(2年)

8区 鳥飼(3年)小野寺(3年)

9区 小森(4年)

10区 吉野(4年)→中村(2年)

1区小野寺選手という噂もありますが、11月末の記録会で28分台を出している田村選手は変えてこないのではないかということで、このようなオーダーにしてみました。

総合力で勝負するタイプのチームで、今年は層が厚く、山さえこなせばシード権は堅いのではないかという風に見ています。ただ上位進出にはワンパンチ欲しい印象で、3区のエース遠藤選手が去年の再現でどれだけ順位を上げられるかがポイントになってくると思います。

6.法政大学

前回箱根: 6位 出雲駅伝: 10位 全日本大学駅伝: 11位

1区 久納(2年)

2区 鎌田(2年)

3区 田辺(3年)

4区 河田(1年)

5区 青木(4年)

6区 坪井(4年)

7区 松澤(4年)→増田(4年)

8区 中園(1年)→岡原(4年)

9区 糟谷(3年)

10区 奥山(3年)→清家(2年)

5区青木選手、6区坪井選手のアドバンテージはありますが、今年は少し平地が薄い印象です。終盤のシード争いに向けて、1区の久納選手がハイペースの中どれくらい粘れるかがポイントになってくるのではないでしょうか。

7.國學院大學

前回箱根: 7位 出雲駅伝: 1位 全日本大学駅伝: 7位

1区 川崎(1年)→藤木(2年)

2区 土方(4年)

3区 青木(4年)

4区 田川(3年)→中西大(1年)

5区 浦野(4年)

6区 島崎(2年)

7区 木付(2年)→茂原(4年)

8区 河東(3年)

9区 中西唯(1年)

10区 高嶌(3年)→殿地(2年)

往路優勝を狙う布陣ですが、駒澤同様1~3区をトップのグループで運べればチャンスはあると思います。あとは4区がどうしても他の優勝候補と比べると手薄になってしまうので、そこを凌げればかなり面白いのでは。東海とイーブン、それ以外の大学なら1分半くらいのビハインドであれば、浦野選手なら一蹴してくれるでしょう。

8.順天堂大学

1区 原田(3年)橋本(4年)

2区 藤曲(4年)

3区 小島(2年)→西澤(1年)

4区 野口(3年)

5区 真砂(3年)

6区 清水(3年)

7区 小畠(4年)

8区 人見(2年)→澤藤(3年)

9区 鈴木(4年)

10区 吉岡(2年)

ダークホース筆頭です。前哨戦の全日本大学駅伝は6区までトップ争いに加わる大健闘。突出したエースはいませんが、総合力の高さは上位チームと比べてもそこまで落ちないと思います。2区終了時である程度のポジションにいれば、山の出来次第でトップ5くらいまでは入ってきてもおかしくないのでは。

9.拓殖大学

前回箱根: 9位 出雲駅伝: 9位 全日本大学駅伝: 16位

1区 工藤(1年)赤崎(4年)

2区 レメティキ(1年)

3区 松岡(3年)

4区 吉原(3年)

5区 石川(3年)

6区 玉澤(4年)

7区 兒玉(2年)→佐々木(1年)

8区 江口(1年)→清水(3年)

9区 中井(4年)

10区 青柳(3年)→竹蓋(2年)

赤崎選手→レメティキ選手の1区2区はトップ争いもできる並びで、往路の前半区間を盛り上げてくれるのではないでしょうか。ただ一方で3区以降はかなり手薄な印象。前回の箱根でいい走りを見せていた3区松岡選手がどこまで待ち堪えられるかが終盤のシード争いに向けての鍵となってきます。

10. 中央学院大学

前回箱根: 10位 出雲駅伝: 11位 全日本大学駅伝: 10位

1区 栗原(2年)

2区 川村(4年)

3区 戸口(3年)→高橋(3年)

4区 小野(2年)→有馬(4年)

5区 畝(3年)

6区 武川(1年)

7区 吉田(2年)→城田(4年)

8区 藤井(4年)

9区 糸井(2年)→長山(4年)

10区 石綿(3年)

掴みどころのないチームですが、層は厚いです。山でブレーキさえなければ毎年シード権巧者という戦い方をしてくるチームですし、ちゃっかりシード権は取ってくるのでは。エース格を投入する前半区間でいいポジションにつけたいところ。

あと毎年10区に強い選手を配置してシード権を確保するのがこの大学の特徴で、全日本でいい走りをしていた石綿選手に注目です。

11. 東京国際大学

前回箱根: 15位 箱根予選会: 1位 全日本大学駅伝: 4位

1区 山谷(1年)→真船(4年)

2区 伊藤(4年)

3区 栗原(3年)ヴィンセント(1年)

4区 佐伯(3年)→丹所(1年)

5区 山瀬(4年)

6区 大上(1年)

7区 中島(3年)

8区 芳賀(2年)

9区 相沢(4年)

10区 内山(4年)

おそらく真船選手、伊藤選手、ヴィンセント選手で1~3区を並べてくるでしょうが、こちらが他の大学にとってはかなり脅威。ヴィンセント選手が1区に来ると出だしから超ハイペースでレースプランを崩される大学が多く出そうですし、3区ヴィンセント選手だと平塚で抜け出すことも考えられます。その中で往路優勝へ向けて重要となってくるのがやはり5区で、山瀬選手がある程度登れるようなら番狂わせが見られるかもしれません。

あと復路もなかなか厚い布陣で、シード権は堅いと見ています。

12. 神奈川大学

前回箱根: 16位 箱根予選会: 2位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 西方(2年)荻野(4年)

2区 北崎(3年)

3区 越川(4年)

4区 小笠原(3年)

5区 井手(3年)

6区 森(4年)

7区 鈴木(1年)→川口(2年)

8区 安田(2年)

9区 古和田(4年)

10区 古市(1年)→安田(4年)

予選会を見ても明らかに長い距離に適性のあるチームが、全日本に出ずにここに照準を合わせてきたというのは不気味。毎年山で苦戦する印象があるので、山の時点でシード権ボーダーくらいにいれば上位進出も見込めそう。

13. 日本体育大学

前回箱根: 13位 箱根予選会: 3位 全日本大学駅伝: 14位

1区 池田(3年)

2区 山口(4年)

3区 亀田(3年)

4区 太田(3年)→藤本(1年)

5区 小懸(4年)

6区 盛本(1年)

7区 大内一(3年)

8区 嶋野(3年)→廻谷(4年)

9区 野上(3年)

10区 中川(4年)

今年は苦戦が予想されていましたが、11月の記録会で好記録が連発しました。1区から上位に付けられれば後半区間も強い選手が残っており、シード権争いには絡んでくると思います。

予選会で爆走した藤本選手は補欠登録でしたが、どこに使ってくるのかにも注目です。

14. 明治大学

前回箱根: 17位 箱根予選会: 4位 全日本大学駅伝: 15位

1区 小袖(3年)

2区 加藤(1年)→手嶋(2年)

3区 小澤(1年)

4区 金橋(2年)

5区 鈴木(2年)

6区 前田(3年)

7区 三輪(4年)

8区 酒井(3年)→河村(4年)

9区 村上(3年)

10区 坂井(3年)阿部(4年)

エースの阿部選手はケガ明けということで主要区間には使ってこない予想。1区は上位が予想されるので、2区に起用されそうな手嶋選手がどれだけ粘れるかがシード権獲得へ向けて大きなポイントになりそうです。

15. 創価大学

前回箱根: 不出場 箱根予選会: 5位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 米満(4年)

2区 ムイル(4年)

3区 原富(3年)

4区 横山(1年)→右田(3年)

5区 築館(4年)

6区 鈴木渓(3年)

7区 三上(2年)→福田(3年)

8区 鈴木大(3年)

9区 永井(2年)→葛西(1年)

10区 嶋津(2年)

あまり情報がないので読めないチームですが、1区、2区では上位争いが可能です。シード権争いへ向けてポイントとなってくるのはやはり山登りで、登りの適性がすごいと噂の築舘選手がどこまでやれるかがポイントになってきそうです。

16. 筑波大学

前回箱根: 不出場 箱根予選会: 6位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 西(3年)

2区 金丸(4年)

3区 福谷(1年)猿橋(3年)

4区 大土手(3年)

5区 相馬(3年)

6区 岩佐(1年)

7区 杉山(2年)

8区 伊藤(2年)

9区 渡辺(3年)→小林(1年)

10区 児玉(3年)→川瀬(5年)

大番狂わせで予選会を通過してきましたが、本戦は苦しい戦いが予想されそうです。その中で5区に経験者の相馬選手を配置できるというのは強みで、ここでどれだけ上げられるかがポイントとなってきそうです。

17. 日本大学

前回箱根: 14位 箱根予選会: 7位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 横山(3年)

2区 ドゥング(1年)

3区 松木(4年)→樋口(1年)

4区 武田(3年)

5区 廣田(4年)

6区 宮崎(3年)

7区 野田(3年)

8区 若山(1年)→松岡(1年)

9区 橋口(2年)→岩城(1年)

10区 金子(4年)

前半特化型のオーダーで組んでみました。往路でシードボーダーに2~3分のアドバンテージを取り、後半粘りこむ形が理想だと思います。そのためにもまずは1区のスタートダッシュがポイントです。

18. 国士館大学

前回箱根: 18位 箱根予選会: 8位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 荻原(2年)

2区 ヴィンセント(2年)

3区 杉本(3年)→加藤(4年)

4区 石川(4年)

5区 鼡田(4年)

6区 曽根(3年)

7区 木博(2年)

8区 金井(3年)→清水悠(1年)

9区 福田(4年)

10区 孝田(3年)→清水拓(2年)

2区のヴィンセント選手は強力ですが、そこからどう繋いでいくかがポイントになりそうです。日本人エースの鼡田選手が5区に回ったので、ここは注目。

19. 早稲田大学

前回箱根: 12位 箱根予選会: 9位 全日本大学駅伝: 6位

1区 尼子(4年)中谷(2年)

2区 太田智(4年)

3区 山口(2年)→井川(1年)

4区 千明(2年)

5区 吉田(3年)

6区 半澤(2年)

7区 鈴木(1年)

8区 太田直(2年)

9区 遠藤(4年)→新迫(4年)

10区 宍倉(3年)

予選会は苦しみましたがベストメンバーではありませんでしたし、そのあとの全日本大学駅伝の結果を見ても、山さえこなせればシード権は堅いのかなといった印象です。1区2区を上手く流せば上位進出も見えてくるのではないでしょうか。

20. 中央大学

前回箱根: 11位 箱根予選会: 10位 全日本大学駅伝: 不出場

1区 千守(1年)→舟津(4年)

2区 川崎(3年)

3区 小林(1年)→三浦(2年)

4区 手島(2年)→池田(3年)

5区 畝(3年)

6区 若林(1年)

7区(2年)

8区 矢野(3年)

9区 大森(3年)

10区 二井(4年)→田母神(4年)

前半ある程度のポジションが取れれば山はある程度計算できるのが強みです。復路にも主力選手を残してますし、シード権争いには絡んでくるのではないでしょうか。

順位予想

以上の分析を踏まえての順位予想がこちら。

1位 東海大学

2位 東洋大学

3位 青山学院大学

4位 駒澤大学

5位 東京国際大学

6位 國學院大學

7位 帝京大学

8位 順天堂大学

9位 早稲田大学

10位 中央学院大学

1月2日の朝8時。号砲を待ちましょう。それでは。

苦しんだミルコ、復活への第一歩を。(2019年年間収支報告・12月収支報告)【東京大賞典的中】

東京大賞典回顧

アンチがミルコの飛行機ポーズで騒いでおりますが(デムーロさんそういうとこなんだよなぁ。。)、まあミルコファンとしては最高の1日となりました。馬券としても◎オメガパフューム単勝を6000円持っており16800円の払い戻し。いい年越しになりそうです。消ゴールドドリーム、消ケイティブレイブの見解も完璧で、予想記事を読んでいただいた方にはある程度貢献できたかなという感じです。

レースとしてはダッシュの速いアポロテネシーが最内枠ということで早めの流れかなと思っていたのですが、その通りの流れとなり前の馬はガス欠の形でした。インを突いたノンコノユメ、オメガより外をぶん回したモジアナフレイバーについては展開の恩恵もあったかなという風に感じます。ゴールドドリームに関しては今日の結果を踏まえてフェブラリーSでゴリゴリに本命を打つ予定だったのですが、引退かサウジCということで残念ですね。。まだまだやれると思いますし、東京マイルでこその馬だと思っているので。。

12月月間収支・年間収支報告

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12月の月間収支と2019年の年間収支はこんな感じになりました。年間回収率125.3%。出来すぎですね。

12月はチャンピオンズCの惨敗もあり序盤はどうなることかと思っていたのですが、最後の2週に上振れの流れが来てなんとかマクることができました。穴党なので一発どでかい的中があって年間収支はプラスになりやすいのですが、やはり月単位でコンスタントにプラスにしていくことが重要になると思うので、来年も継続していきたい所存です。

ダートレース推奨馬成績報告

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夏競馬の開幕週から始めた新馬戦を除くすべてのJRAダートレース」についての推奨馬成績ですが、709レースあって馬券内にきたのが239レース(ちなみに4着は104レースありました)。単回収率は90.7% 複回収率は101.5%と渋い結果が出ております。単回収率は波があるので難しいですが、複回収率に関してはコンスタントに100%は超えていきたいです。来年へ向けての課題としては、精度をどう取っていくかがポイントだと思います。予想方針については大きく変えませんが、推奨馬の選定方法についてはちょっと変えていく必要があるかなという風にも考えています。単勝オッズ5倍以下禁止等の縛りを入れてもいいかもしれません。

あと上の表では競馬場別の成績(夏競馬以降、平場ダートレースのみ)もまとめてみました。かなり誤差の出るデータなのでこれでどうこうという話にはなりませんが、とりあえず中京競馬場はめちゃくちゃ得意だということです。

というわけで1年間ありがとうございました。来年もかえるん日記のダート予想をどうぞよろしくお願い致します。それでは。

【最後はもちろんあの馬で】2019年の競馬を締めくくる。(東京大賞典予想)

東京大賞典

オメガパフューム

ゴールドドリームは大井2000がベストの条件とはいえないこと、ケイティブレイブはさすがに全盛期と比べると脚力の衰えが見られることを考慮すれば、まあこの馬が勝つのかなと思います。帝王賞や去年の東京大賞典を見ても、このようなタフセッティングで無類の強さを誇ることは裏付けが済んでますからね。そもそも今年の帝王賞は2着のチュウワウィザードより1秒も速い上がりを使う完勝で、正直大井2000でこの馬を倒せるのは、現役馬ならクリソベリルだけかなというイメージを持っています(それでも互角ぐらいか)。ここは負けてほしくないですね。

問題はこの馬の単勝をいくら買うかというところですが、このブログで公表した買い目の現在の収支が、購入710200円、払戻880530円で回収率123.98%となっています。というわけで、この年間回収率が125%を超えるような額に購入金額を設定しようかな思います。

東京大賞典で買うべき金額をX、オメガパフュームの想定単勝オッズを2.5倍として計算式を立てると、

1.25=(880530+2.5X)/(710200+X)となります。

これを解くとX=5776となりますが、ちょっと多めに見積もって6000円分単勝を購入したいと思います。いい形で2020年を迎えられるのか、あるいはそうではないのか。その命運をオメガパフュームミルコ・デムーロに託したいと思います。人馬ともに本当に大好きなコンビなんですよね。特にデムーロJは今シーズン苦しみましたし、ここを勝ってなんとか浮上のきっかけを掴んでほしいところです。

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買い目

◎オメガパフューム

単勝6000円

「終わりよければすべて良し」

それでは。

日本に留まるメリットが無い件について

www.nikkei.com

はてブでも結構話題に出ている記事かと思いますが、2019年の出生率が史上初の90万人割れとなりました。日本国における急速な少子高齢化は近年ずっと叫ばれている問題ではありますが、ここまで来たらもう手遅れだと思うんですよね。手の施しようがない。「子供を産め」「子供を産め」と言ったところで今の若者は子供を産みません。産むメリッもありません。というわけで現状日本国は崩壊へと向かっています。このままではいずれ国家を運営することが出来なくなるのは目に見えているのではないでしょうか。そんな現状にも関わらず、抜本的な改革案が出ないまま時間だけが過ぎていくといった状況です。

というわけで今の日本は縮小、減速する市場なわけです。母集団の規模が小さくなっていく中でビジネスを加速させることは難しく、今後日本でビジネスを創生拡大させていくというのは至難の業ではないでしょうか。現実問題として、コンテンツの拡大のためには、加速するセッティングの中に身を置くことが賢明だと思います。日本という「終わったコンテンツ」の中に身を置くメリットなんてないんですよね。そりゃ法整備や治安などで初速的なメリットはあるかもしれませんが、それを継続させるとなった時に将来的な不安はどうしても付きまとってきます。

そうなるとやはり海外。特に中国、東南アジア、アラブ、アフリカといった加速する市場を拠点として新たなビジネスを模索するという形のほうが「面白い」と思いますし、なんならそっちのほうが「簡単」であると個人的には思います。

私は来年就活する学生ですが、そういった日本の現状を踏まえて、勤務地は海外一択かなと考えています。オワコン化した国にいたところで将来に見通しが立ちませんし、何よりマイナスをゼロにするよりもゼロをプラスにしていったほうが絶対に面白いでしょう。私みたいな考え方をしている若者は今の日本にはうじゃうじゃいるかと思いますが、我々若者に「留まる魅力」をどう与えていくか。少子高齢化対策(まだ間に合うとするなら)を含め、政府は緊急に対応していかなければならない(具体案は思いつかないけど)と思います。そうしなければ、日本国はさらに指数関数的にオワコン化が進んでいくことになるのではないでしょうか。後期高齢者の医療制度を充実させている暇があったら、まずは若者向けの「引き留め政策」に打ち込むべきなのではと思います。

まあ若造がごちゃごちゃ抜かすなとか言う老害がいるかもわかりませんが、我々の立場から見ると今の日本はこう見えていると思っていただければ。「何とか今の日本を救いたい」とかいう意識高い系も周りにちらほらいますが、我々はそこまでアツい奴ばかりはありません。自分が生活しやすい環境が他にあれば、母国だろうがいとも簡単に捨てる所存です。

 

どうも、クリスマスはずっとパーティー用のフルーツオードブルを切っていたので腱鞘炎気味のかえるんです。2019年ももうすぐ終わりですが、2月末にブログを開設してからの10か月間、こうやって継続して記事を上げ続けることができたというのは自信にもなりましたし、記事を書く中でもいろいろと新たな知見が得られた1年間でした。年末年始も引き続き平常運転で更新していく予定ですので、どうぞよろしくお願い致します。それではまた明日。

リスグラシュー、激闘の22戦を振り返る。

kaerun4451.hateblo.jp

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有馬記念で感動的なレースを見せてくれたリスグラシュー。惜しまれつつもこれで引退となります。私もリスグラシューは出資者の知り合いがいることもあって大好きな馬で、度々本命に推させていただきました。裏切られたこともありましたし、稼がせてもらったレースもありました。そんないろいろな思い出の詰まった22戦を、このタイミングで振り返っていけたらという記事になっております。どうぞ最後までお付き合いください。

2歳

2歳新馬(新潟1600) 2着(中谷)

デビュー戦から混合の18頭立てというレースチョイスはさすが矢作厩舎という感じですが、デビュー前の好調教、ノーザンの良血ということもあり1人気に推されました。スタートはモッサリ、63.2のスローペースを中段追走の形でしたが、凄まじい加速を見せて、最後は粘りこみを図るルートディレクトと競り合いの形となりましたが惜しくもクビ差2着。しかし直線フラフラという形ながら上がりは33.0を使えており、能力の片鱗は見せました。ただ馬体重は432キロ。当時の馬体を見ても非力な印象は拭えないですね。

2歳未勝利(阪神1800) 1着(中谷)

阪神に場所を移しての2戦目。新馬戦のモッサリゲートを考慮してか、1800への距離延長となりました。この時4馬身千切ったガンサリュートはのちに京成杯で2着。下位組も8頭が未勝利戦を突破しており、かなりのハイレベル戦でした。レースとしては新馬戦とは違いゲートをしっかり出て。好位のインでしっかり折り合う形。ひと回り馬体の大きな牡馬相手でもまったく怯む様子は見られませんでした。直線に入ってゴーサインを出すとスルスル加速して4馬身差の圧勝。勝ち時計1.46.2もすこぶる優秀。一躍牝馬クラシックの有力候補として名を上げました。

ここでこれだけは言っておきたいのですが、新馬→未勝利の2戦で、しっかり馬群の中で折り合って抜け出すという競馬を教え込んだ中谷騎手の存在は忘れてはならないでしょう。

アルテミスS(東京1600) 1着(武豊

クラシックを見据えて武豊Jを鞍上に据えての初重賞。馬場の真ん中からスッと抜け出して危なげない完勝でした。この時の馬体重は生涯最低となる428キロだったのですが、輸送のせいか少々ガレ気味。スローの流れで若干行きたがる面も見せたり、直線もヨレヨレで斜行気味の挙動になったりと、勝ちはしたものの課題の残る1戦となりました。

阪神JF(阪神1600) 2着(戸崎) かえるん印 : 〇

武豊Jが香港騎乗のため戸崎Jに乗り替わっての初GⅠ。レース前はソウルスターリングとの2強対決と言われていました。レースでは大外枠から無理に出していくことなく後方待機の形。直線ではいい脚を使ったものの、インで溜めていたソウルスターリングに出し抜かれ2着まで。前後ろにバイアスのないフラットな競馬だったことを考えれば完敗といった印象で、ソウルスターリングの強さを際立たせるレースとなってしまいました。ただアルテミスSで減っていた馬体重は元に戻り、急坂でもヨレることなくしっかり脚を使えたのは収穫で、クラシックが楽しみになるレースぶりではありましたね。

3歳

チューリップ賞(阪神1600) 3着(武豊) かえるん印 : ◎

しがらきから帰ってきて馬体もふっくら、いかにも前哨戦仕様という感じで臨んだ同レース。ソウルスターリングを見る形でレースを進めるも、逆に直線では離されてしまう形でゴール。後方から強襲してきたミスパンテールにも交わされてしまい、この時点でのソウルスターリングとの差が浮き彫りとなってしまうレース内容となりました。

桜花賞(阪神1600) 2着(武豊) かえるん印 : ◎

期待半分、不安半分で迎えたクラシック本番。初めての道悪となった同レース。中段いい位置でレースを進め、ノメって伸びあぐねるソウルスターリングを尻目にグングン脚を伸ばすも、前目で上手く立ち回ったレーヌミノルに出し抜かれてしまう形。初GⅠにあと一歩届きませんでした。この時から指摘されていたのはアチェンジの遅さで、どうしても加速のタイミングで他の馬にマージンを取られてしまい、それが致命傷になってしまうというケースが増えてきました。これもやはりまだトモが緩く馬体が出来ていないし、筋肉量が少なくトップスピードに入るとフラフラしてしまうという面があるのが原因で、まだまだ発展途上だなというのが見て取れると思います。

オークス(東京2400) 5着(武豊) かえるん印 : ◎

「ギアチェンジで遅れを取って負けるケースが3戦続いているので、距離延長+東京替わりで持続力が生きる展開になればこの馬の良さが生きるはず」という予想で本命に推しましたが、伸びあぐねての5着。こちらも3~4角の12.1→11.6→11.3と加速が入るポイントで他馬から遅れを取ってしまったのが直接的な敗因ですが、また輸送で体重を減らし、大幅距離延長で折り合いに苦しむなど「負けるべくして負けた」という具合の完敗でした。

ローズS(阪神1800) 3着(武豊) かえるん印 : ◎

「晩成血統で夏の成長力にも期待でき、未勝利で超抜時計を叩き出している得意コース。ファンディーナが速めに前を潰して展開も向くはず」という予想で本命にしましたが、後方からよく脚を伸ばしたもののラビットランにキレ負け、ワキタエンカに粘りこまれての3着。良い競馬はしていましたが勝ち切ってほしかったというのが本音で、春に見せた緩さは解消されず。我慢の時期が続きます。

秋華賞(京都2000) 2着(武豊) かえるん印 : ◎

桜花賞で道悪適性は見せたし、アエロリットやカワキタエンカがいてタフな競馬になりそう。この馬の持続力が生きる」という予想で本命に推しましたが、完全にインで上手く立ち回ったディアドラルメールJの好騎乗もあり惜しくも2着。この頃からタフなレース>キレ勝負という本質的な適性を見せ始めるも、オークスで見せた折り合い面の不安から出そうにも出していけないというもどかしさも出てきてしまいました。そんな状況でもGⅠで好勝負するんだから強いんですけどね。

エリザベス女王杯(京都2200) 8着(福永) かえるん印 : ☆

アチェンジの下手さが致命的となるこのレースということで軽視しましたが、しっかり上がり最速で差し損ねての8着。これはもう現段階ではやむを得ない結果で、武豊J騎乗停止で急遽手配された福永Jを責めることはできないのではないでしょうか。ちなみにこのレースでリスグラシューと同様後方から差し損ねた7着クイーンズリングはその後有馬記念で2着、9着ルージュバック有馬記念で5着、ディアドラもこのレースは12着でしたし、相当前にバイアスがかかるレースであったことに間違いはないでしょう。

4歳

東京新聞杯(東京1600) 1着(武豊) かえるん印 : ◎

「バテ差しなら届くという形がベストの現状でマイル戦への短縮はかなりプラスで、ハーツクライ産駒の明け4歳で成長力にも期待」との予想で見事1着。このレースはサトノアレスとのセットで稼がせてもらいました。12.4→11.1という急加速をこなせたということで3歳時からの成長をかなり感じましたし、この時点でヴィクトリアマイルでの戴冠はほぼ確信的でした。

それにしても、この時勝利インタビューで武豊Jが言った「この馬は意外とマイルのほうが合うのかもしれない」という言葉に、最後まで競馬ファンが翻弄されることになろうとは。。

阪神牝馬S(阪神1600) 3着(武豊) かえるん印 : 〇

初の馬体重450キロ突破で、明らかに叩き仕様のレースでしたが、ノリさんの幻惑スロー逃げを後方から進めて、しかも捌くのに苦労しての3着。間違いなく1番強い競馬はしており、本番に向けて悪くないレースが出来ていたのではないでしょうか。

ヴィクトリアマイル(東京1600) 2着(武豊) かえるん印 : 〇

武豊Jがこの馬で唯一勝てるレースを逃したのがこのレースです。戦前の予想に反して35.2のどスローでレースが流れてしまい、溜めてガツンに徹した同馬は32.9と極限の上りは使ったものの、完璧に立ち回ったジュールポレールに出し抜かれてしまいました。このレースは何度見ても悔しいですね。

安田記念(東京1600) 8着(武豊) かえるん印 : ◎

「スローになりやすいヴィクトリアマイルよりハイペースの安田記念のほうが展開的に面白い」という予想で本命を打ちましたが、見せ場なく8着。春4戦目かつ中2週ということで上積みが無かったのもありますが、牡馬一線級相手だとこの距離では若干のスピード不足のようにも感じました。

府中牝馬S(東京1800) 2着(デムーロ) かえるん印 : 〇

このレースも完全に瞬発力勝負でしたが、それでも2キロ重いディアドラに差されたのは案外という結果で、次のエリザベス女王杯へ向けての懸念が残る結果となりました。

エリザベス女王杯(京都2200) 1着(モレイラ) かえるん印 : 消

距離への不安要素も残る中で迎えた2度目のエリザベス女王杯でしたが、展開不向きの中目の覚める末脚で勝利。GⅠ初制覇となりました。この時この馬の覚醒を見抜けなかったのは一生の不覚です。

レースではこれまで弱点とされてきたギアチェンジの遅さを微塵も感じさせない走り。2歳時から馬体重も30キロ増え、まさに充実期という感じの勝ちっぷりでした。また、府中牝馬エリ女で馬が急速に成長したというわけではなく、4歳夏に大きく成長したものの府中牝馬は上がり32秒台の決着ではこの馬の良さが全く生きなかったと捉えるのが妥当で、やはりタフな競馬>スピード質な競馬という本質的な適性がここで再度示されていたと思います。

香港ヴァーズ(シャティン2400) 2着(モレイラ) かえるん印 : ◎

充実期のエグザルタントとのマッチアップに敗れはしたものの強さを示しての2着となりました。初の海外遠征で精神的に落ち着かないところもあったようですし、これは上出来でしょう。ちなみにここで負かしたヴァルトガイストは今年凱旋門賞を制覇しています。この年の香港ヴァーズがかなり骨のあるメンバー構成だったことには疑う余地がないでしょう。

5歳

金鯱賞(中京2000) 2着(シュタルケ) かえるん印 : ◎

このレースはダノンプレミアム(天皇賞・秋2着馬)に完璧に立ち回られましたが、いかにも香港を見据えた前哨戦仕上げでしたし、イン伸びの馬場で外を回ったロスもありました。まあそもそもダノンプレミアムも相当強い馬ですし、悪いレースでは無かったでしょう。

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QE2世C(シャティン2000) 3着(マーフィー)

ウインブライト香港ヴァーズと同じくエクザルタントに屈し3着。香港のウインブライトはべらぼうに強いと思っていて、そのウインブライトとほぼ互角に渡り合えたというのはこの馬としては悪くなかったのではないでしょうか。あと1.58.8の高速決着ということであまりこの馬の良さが生きなかったというのもあると思います。

宝塚記念(阪神2200) 1着(レーン) かえるん印 : ◎

この馬の1着固定で外したレースでしたが、2度の香港を経てさらにたくましくなったなと感じるレース内容でした。2番手に付けて上がり最速でしたからね。エリザベス女王杯を勝ってから毎レース毎レース馬が成長していて、まだまだ成長期真っ只中なのかなと感じる5歳の春。だいたい競走馬の成長ピークは2歳秋~3歳にかけてなので、これだけ指数関数的に強くなっていると感じた馬はリスグラシューがはじめてです。22戦もしていればどこかで底が見えるもんですが、リスグラシューの底が見えたことは1度もありません。なんならまだ隠しているかもしれない。

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コックスプレート(ムーニーバレー2000) 1着(レーン) 

すさまじいレースでした。完全にイン前質のコースを斤量49.5キロでインで立ち回った馬を57キロ背負ってあの舐め腐ったコーナー捌きで差し切るのだから強すぎるの一言。この時点で有馬記念でのアタマ固定はほぼ確定的でした。

有馬記念(中山2500) 1着(レーン) かえるん印 : ◎

そして先日の有馬記念。初の中山を懸念する声も多く上がっていましたが、私個人としては散々書いてきた通りタフなコースは合うと思っていました。枠に逆らわず道中はインでジッと溜めて、4角カニ歩きで大外へ。そこからなんと加速ラップで締めくくるというとんでもなく強い競馬でした。これでは後続は5馬身離れますね。

2歳時、華奢でフラフラしていたリスグラシューが、最後は468キロまで馬体を増やして、もの凄い手応えで坂を登ってくる姿を見て胸が熱くなりました。現役続行を望む声もありますが、私としてはもう十分いいものを見せてもらった気がします。

この馬からはいろんなことを学ばせてもらいました。感謝しても感謝しきれません。ありがとうリスグラシュー。仔馬で、また新たな夢を。

馬名: リスグラシュー(Lys Gracieux :雍容白荷)

馬名の意味: 優美な百合

: ハーツクライ

: リリサイド

通算成績: 22戦7勝(7-8-4-3)(GⅠ4勝2着5回) 

調教師: 矢作芳人

馬主: キャロットファーム

生産者: ノーザンファーム

総獲得賞金: 8億8738万円

「弱さは、強さに変えられる」

それではまた明日。