かえるん日記

当たった時は謙虚に。外した時は冷静に。

広島カープはなぜ弱くなったのか

カープが弱い

王者が弱い。勢いがない。怖さがない。打てない。守れない。投げれない。走れない。勝てない。勝てないのだ。何かがおかしい。何が起こったのか。なぜなのか。原因は何なのか。それを探っていきたいと思う。ここであらかじめ言っておきたいが、私は野球こそ多少は詳しいものの、別にスポーツジャーナリストでもないし、カープファンでもない。外野の意見なので気軽に読み流してほしい。

 

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kaerun4451.hateblo.jp

プロ野球における勝ち続けることの難しさ

プロ野球選手は基本的にチームのリーグ優勝、日本一という目標に向かって日々取り組んでいる。1年の最後に美酒を味わうことがモチベーションになっている部分は大きいだろう。だからこそ勝ち続けることが難しいのだ。リーグ優勝すれば一定の達成感に満たされる。ある程度の自信もつくだろう。ところが年が変われば前年の優勝は関係ない。切り替えて新しいシーズンに臨まなければいけない。しかし今年のカープの選手たちの間には、ここ数年リーグ優勝し続けてきた中でどこか新しいシーズンへの切り替えが上手くいかない部分や、自信が奢りへと繋がってしまった部分が見受けられる。シーズンが始まる前周りからも「どうせ今年もカープが優勝だろう」という声が聞こえてきた。勝ち続けたことがカープが弱くなった最大の要因だと私は皮肉ながらに提唱していきたい。

カープというチームは謙虚で貪欲であるという印象を持っていた。泥臭く、粘り強くという印象がリーグ連覇中にも感じられた。だが今年のカープからはそれを感じない。「自分たちは王者なのだ」という振る舞いが見受けられる。常に挑戦者でなければ勝利は掴めない。カープの選手たちはそれを忘れてしまったのだろうか。

ライバルは負けて強くなった

人間というのは負けて強くなる生き物だ。成長は勝利からも得られるが、敗北からも得られるのだ。これまで苦杯を舐めてきたセ・リーグの5チームは、どうすればカープを倒すことができるのか。それを考えて万全の対策を期してきた。追われる立場よりも追う立場のほうが圧倒的に楽だ。余裕が全く違う。今年のカープの不調にはこれも関係していると思う。ライバルも黙ってはいなかったのだ。特にどのチームとは言わないが銭ゲバオレンジ軍団は怒涛の補強を進めてきた。ライバルを甘く見過ぎたこともカープを弱くした大きな要因の1つであると重ねて提唱したい。

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負けへの耐性がなくなってゆく

 今のカープには負けへの耐性がないと言いたい。まあ勝ち続けることによって弱くなるという話と被る部分もあるが聞いてほしい。シーズンを戦っていく中で当然負ける日もあるのだが、負けてもそれを次に引きずらないこと、負けても修正して次の試合に繋げることが大切だ。すなわち負けへの耐性が重要なのである。カープはここ数年で負けへの耐性を完全に失ってしまったのではないかと思う。これにはわかりやすい例があるからちょっと脱線して取り上げたいと思う。

箱根駅伝の青学自滅と状況が似ている

 

 今年の箱根駅伝。5連覇を狙った青山学院が圧倒的に高い下馬評の中優勝を逃した。3区までは快調にレースを進めていたが、4区岩見が低体温症でブレーキ、5区山登り竹石が挽回を狙うも足がつってブレーキ。この時点で1位との差は5分。まさに自滅という形で終幕した。これは今のカープにも言えると思う。青山学院は勝ち続けたがために負けへの耐性を持っていなかった。4区でのアクシデントに対応できる術を持っておらず余裕がなくなりズルズルと行ってしまったのだ。今のカープも勝ち続けたがゆえに耐性がなくなっている。だから自滅という形の負けに対して修正が利かずに同じような負けを繰り返してしまうのだ。

青山学院駅伝部の原監督はレース後こう語った。「進化しないことは退化である。我々は勝ち続けたがゆえに進化することをやめてしまった」と。これは今のカープにも当てはまるのではないだろうか。王者は奢るがゆえに進化をやめてしまった。それが退化に繋がったのではないだろうか。

 

 

とはいえシーズンまだ先は長い。巻き返すチャンスはきっとあるはずだ。謙虚さと貪欲さを取り戻すことができれば、去年までのような強いカープがまた見られるかもしれない。私は応援しないが。それではまた明日。