友人からキャロット募集馬の馬体診断をしてくれと依頼されたので気が進まないながらやっていきたいと思う。
気が進まないというのも、セレクトセールってこういう馬体診断やってる人あんまいなくて需要かなりあるんですけど(実際セレクトセールの記事はアクセス伸びた)、クラブの募集馬っていろんな媒体で評価されるのであまり需要ないと思うんですよね。まあとりあえず自分のPOGの備忘録だと思ってやってみます。私はノーザン系の一口は今後やる予定がないので、価格設定や回収率的な話は全く考慮せずにただ単に馬体が好きな馬をチョイスしていく形にはなると思います。
※時期も時期なのでここに馬体の写真を貼るのは控えます。キャロットのホームページに行けば秒でダウンロードできるのでそちらでどうぞ。
①ラドラーダの18(キングカメハメハ)
一口価格: 35万(総額1億4000万)
厩舎: 藤沢和(美浦)
レイデオロの全弟です(言うまでもないか)。感覚としてはダントツというか、キャロットで1頭走るの選べと言われたら間違いなくこれを選ぶという感じです。ラドラーダの仔は雰囲気ありますよね。フォルムとしては兄とほとんど変わらないですが、若干繋ぎが立っていてパワータイプに出そう。この時期にしてはトモがしっかりしているのは早生まれの影響と思われるが、仕上がりはきっちり早そうなイメージ。キレッキレというよりは持続力で勝負するタイプだと思うので、春の中山2000なんかで見たい馬ですね。亡き父の忘れ形見。兄を凌駕するような活躍を。今からワクワクする。
一口価格: 12.5万(総額5000万)
厩舎: 荻原清(美浦)
米カナダで活躍するヨシダの半妹。馬体の特徴はなんといっても胴と脚の長さと顔の小ささ。トモがまだ細めなので余計に長く写るのはあるが、これだけ長いのはシュヴァルグラン以来ではないでしょうか。この造りだとストライドは相当長く取れるので、エグいトップスピードが使えそう。仕上がりはそんなに早くないと思うので、古馬になってから本領発揮という感じにはなるのでは。キンカメ系では今までにいなかったタイプ。注目。
②エカルラートの18(ハービンジャー)
一口価格: 6万(総額2400万)
厩舎: 林徹(美浦)
手頃な価格ですが、大物感があるのでチョイス。やや詰まった胴にゴツいトモ、しっかりとした腹袋になめらかな背中のライン。イメージとしては顔の小さいブラストワンピースみたいな感じですかね。ハービンジャーの良さがしっかり出せそうです。ただ脚は長めなのできっちりストライドが伸びそう(ここら辺は母父ハーツクライの影響か)。適性距離はマイル~2000くらいでクラシックはどうかという感じですけど、とにかくキレる脚が武器になるのでは。
④マンドゥラの18(ブラックタイド)
一口価格: 7万(総額2800万)
厩舎: 黒岩陽(美浦)
これは完成度の高さからチョイス。トモのボリュームもあるし、もうレース使えてもおかしくなさそう。筋肉量はちょっと多すぎるかなとも思ったのだが、繋ぎが立ちすぎていない分ある程度のスピードにも対応できるのでは。あとは馬格ですかね。500あれば言うことないですけど。ブラックタイド産駒は小さいとまるでダメなので。
一口価格: 4.5万(総額1800万)
厩舎: 尾関知(美浦)
仕上がりの早そうな牝馬は番組構成的にマイラーを選べばいいのでこの馬から。マイラーはバランスが大事で、顔の大きさ、胴の長さ、脚の長さの均整がとれていたほうがいい。その点この馬は若干顔が小さい以外は完璧で、いいマイラーになるのでは。仕上がりも早そう。ステゴ系って割と掴みどころのない馬体の馬が走ってくるイメージ(オルフェを除く)だし、ケガ率の低い厩舎も魅力。あとは馬格がついてくれば言うことないでしょう。自分が出資するならこれ。
⑥ウイングステルスの18(ディープインパクト)
一口価格: 17.5万(総額7000万)
ディープ産駒ってどれも同じようなフォルムをしていて選ぶの苦手なのですが、牝馬はマイルで強そうなのを選べばいい。この馬もハープスター、ジュエラーあたりと似たようなフォルムで、頭から尾にかけての緩やかな背中のラインが特徴。筋肉量が足りないという意見もありますが、ディープ牝馬はゴリゴリだと走らないので現時点ではこれくらいが丁度いいのでは。ピッチも上がりそうですし、溜めてズドンですごい脚が見られそう。キャロットのディープはあんまいい印象ないですけど、選ぶならこれですね。
⑦ジュモーの18(モーリス)
一口価格: 8.5万(総額3400万)
モーリスはどんなタイプの産駒を出すのかまだわからないのですが、馬格はあったほうがいいだろうということでチョイス。馬体としては結構ゴリゴリで胴も詰まってるので1200でも走れそう。その点スプリントのノウハウがある安田厩舎というのは魅力。腱の骨格もガッチリ太いのでケガにも強いのでは。
一口価格: 6万(総額2400万)
厩舎: 音無秀(栗東)
これもマイラーで、とにかくバランスの取れた馬体をしているのが魅力。腹袋がしっかりしていて繋ぎが立っているのでパワー型に出そうではあるが、胴が短い割にスラっと見せるのでそこまでパワーに寄らないのでは。音無厩舎だし、坂路でガシガシやってもっと筋肉量が増えればいい馬体になりそう。ミッキーアイル産駒はキャロットがこれだけ頭数入れるってことは期待も大きいはず。初年度は外せない。
⑨ムーングロウの18(ダイワメジャー)
一口価格: 7.5万(総額3000万)
厩舎: 松永幹(栗東)
これは完成度でチョイス。いかにもノーザンが好きそうなキレるダメジャーという感じではないが、筋肉量の割に腹袋が薄いのでそこまでゴリゴリにはならないと思う。ほとんど血統的に同じ感じであるアドマイヤマーズをちょっとゴツくしたイメージで、どちらかといえばシゲルピンクダイヤに近い。シゲルピンクダイヤは牝馬で筋肉をイマイチ生かせない感があったので、牡馬で硬さもある程度許容できるこの馬のほうが打点も広くなるのでは。
一口価格: 5万(総額2000万)
言い方は悪いが、カレンブラックヒル産駒はチンチクリンな馬が多い印象で、その分ダート短距離に適性が固まっているという感じ。その点胴にある程度ゆとりのあるこの馬は他のカレンブラックヒル産駒よりスピードに乗れるのでは。筋肉量も程よいし、筋肉のつき方もいい。馬体としてはかなり好きな部類で、関西で出資するならこの馬かなという印象。父と同じ厩舎でロマンもありますしね。
以上10頭を推奨馬という形にしたい。キャロットは2017世代がいい馬全部シルクに吸われた感あるのでこの世代は狙いどころでは。
あと私は結構ダート馬見るほうが得意なんですけど、ノーザン系のダート血統って悪い意味で馬体がキレイすぎる気がするんですよね。もっとボテッとしてたほうがダートの場合は走る気がします。個人的な意見だが、ヘニーヒューズとかで一口やるならユニオンとかノルマンディーのほうが儲かるイメージ。安いですしね。あと18世代はハーツクライが薄い印象。17世代が超抜だった反動であんまり繁殖牝馬が集まっていないのが原因で、注意が必要だと思う。
何はともあれ、馬体診断は気が向いたり要望があれば他のクラブでもやりたいと思います。それでは。