先週の新馬戦ではシャレード、フジマサリアル、ファシネートゼットとあからさまにセレクトセール出身馬が新馬戦勝利。勝ったマイラプソディも妹がセリに出てましたね。というわけで今週の月曜火曜に苫小牧でセレクトセールが開催されたいたので、その模様を少し書いていきたい。
私としてはとりあえず1歳馬セッションを見終えたところ。徹夜してみっちりセレクトセール見る人はあんまりいないんじゃないかと思うので、素人目の馬体診断ではあるがお付き合いいただきたい。
まず、今年のセレクトセールは豊作。正直どれもこれもいい馬で目移りしてしまったのだが、独自の判断基準と独断と偏見により5頭まで絞って紹介していきたいと思う。一口で出資できないセレクトで売られた馬を診断してどうすんだという話ではあるが、POGや新馬戦の参考に少しでもなれば。個人馬主の馬はセリ以降あまり情報出ませんしね。
①マーゴットディドの2018(フランケル産駒)
生産: ノーザンF
購買者: 金子真人HD
購買価格: 2億1000万
これはもう走れるんじゃないかみたいな馬体してましたね。2歳6月からバリバリ行ける口だと思う。胴短なところからおそらくマイラーだとは思うが、とにかく筋肉質なのが特徴。筋肉が偏って付く分にはあまりよくないのだが、この馬に関してはとにかく全部筋肉質なので、逆にバランスが良く見えた。言葉にできないオーラや風格というか、大物感があったし、金子さんに2億使わせるくらいなので期待したいと思う。
生産: ノーザンF
購買者: 杉野公彦
購買価格: 1億5000万
馬体のバランスというか、全体の骨格的な美しさという点ではこれが一番。ロードカナロア産駒は胴が詰まってパーツが短い馬が多いのだが、この馬は胴長でスラっとしている印象。トモや腹袋がしっかりしてくればサートゥルナーリアみたいな感じのフォルムになるのではないだろうか。ちょっと1億5000万はビビったが、それくらい稼いでもおかしくないと思わせる1頭。
③スカーレットリングの2018(トーセンラー産駒)
生産: ノーザンF
購買者: 山口功一郎
購買価格: 5200万
これももう走れるんじゃないかぐらいの馬体をしていて、早くから行けそうなイメージ。今回のセリではいろんなディープ産駒が出ていたが、これが一番ディープインパクト産駒っぽかったかなと思う。今年無敗でプリンシパルSを勝ったザダルもほぼ同じようなフォルムでディープ産駒なんじゃないかという感じだったし、この馬もキレッキレの末脚を使ってくれそう。
生産: ノーザンF
購買者: 二木英徳
購買価格: 6000万
ちょうど先週の新馬を勝ったシャレードの妹。馬体的には姉よりこっちのほうが好きですね。
オルフェーヴル産駒の牡馬って硬さが出てしまうことが多くて、その点で牝馬のほうがいいと思っているのだが、この馬は走るオルフェ牝馬の感じが出ているなということでのチョイス。やや胴短だが、牝馬のPOGはほとんどマイルなのでこれくらいが丁度いいと思う。ちょっと小さそうではあるが、トモもしっかりしているし素軽さと力強さのいいバランスが取れると思う。
⑤フェアリードールの2018(クロフネ産駒)
生産: レイクヴィラF
購買者: 林文彦
購買価格: 4400万
この時期でこんなに白い芦毛は珍しい。可愛いですね。クロフネ産駒は可動域で勝負する馬が多くて、どちらかといえばトモは細目のほうがいいのかなという印象がある(アエロリットやクロフネサプライズなど)。その点この馬はかなりシャープな作りになっていてスムーズにストライドを伸ばして、ギアを上げられるんじゃないかなと思う。姉フェアリーポルカはスピード勝負に苦戦する傾向があったが、父が変わってスピード質にシフトするだろうし、POG的にはこっちのほうが向いているのではないだろうか。
厳選したがまだまだいい馬はいる。当歳に関してはあまり得意ではないのだが、気が向いたら記事にする予定。この5頭から1頭でも2021のクラシックに乗ってきたら嬉しいですね。それでは。