王者の帰還
私が本格的に世代戦ダートを見るようになったのは現5歳世代からですが、この世代で若駒の頃から凄まじいパフォーマンスを見せていた馬が2頭いました。それがルヴァンスレーヴとオメガパフュームです。前者は他馬とのトップスピードの違いや加速性能の違いを駆使して差してくるいわば「脚力質」の差し馬。後者は他馬がバテる中でも1頭だけバテずに伸びてくるいわば「追走質」の差し馬でした。適性の180度異なるこの2頭の名馬に出会えたなかったら、正直私がここまでダートにのめり込むことも無かったと思います。それぐらい思い入れの深い2頭ですね。
両馬はJDDではじめての対戦した後(この時は脚力質の競馬でルヴァンスレーヴに軍配)、順調に成長を重ね、ルヴァンスレーヴはチャンピオンズCを制覇、オメガパフュームは東京大賞典を制覇。2頭のアツいライバル関係はここから幕を開けようとしていました。。
しかし2頭の明暗はここからくっきりと分かれます。オメガパフュームについては至って順調で、帝王賞を制覇し、東京大賞典も連覇。対するルヴァンスレーヴは繋靭帯炎に加えて球節炎を発症し、長期休養を余儀なくされました。
クラブ公式の近況報告を見ても、正直もう走っている姿を見ることはできないのではないかと思った日もありました。ただ、ルヴァンスレーヴは引退の危機を乗り越え、ターフに戻ってきてくれました。
私にダートの面白さを教えてくれた馬です。正直追い切りで走っている姿を見ただけでもう泣きそうなのですが、まずは無事に走り切ってほしい。その思いが強いですね。
かしわ記念2020 予想
◎ルヴァンスレーヴ
加速性能が活かせる船橋1600はベストの条件ですし、展開不問の自在性があって好走レンジも広いタイプ。休養前のパフォーマンスさえ発揮できれば、まず負けないだろうなと。それくらいの馬です。
もちろん靭帯をやって1年半ぶりに出走の馬を、1倍台というオッズで買うのはリスキーだという意見は間違っていないと思います。ただそういうことじゃないんですよね。大差敗退でも後悔しないというか、とにかくこの馬に本命を打ちたいという想いが強いです。
相手は〇アルクトス。東京で勝ち上がってきた馬ではあるのですが、中京1400で行われたプロキオンSでのハイパフォーマンスがある通り機動力に優れたタイプ。フェブラリーSでは本当に思った通りの負け方をしてくれて、予定通り人気を落としたここで狙っていきたいと思います。この馬の適性としては機動質になりやすい度合いを考えても東京1600<盛岡1600<<船橋1600と考えていて、盛岡1600で今回人気のサンライズノヴァと僅差のパフォーマンスが出来ていることを考えると、ここではこちらを上に取りたいかなと考えています。ワイドファラオが内に入ってくれたことで自然に外2が取れそうですし、テンと加速性能で出し抜く競馬が出来れば。
その他モズアスコット、サンライズノヴァは東京ベター感のある持続質タイプで、一周競馬替わりはマイナスの感。ワイドファラオは楽に行ければ面白いですが、アルクトスやルヴァンスレーヴが早めに仕掛けてきそう。もう少しオッズを溜め込んでからというイメージです。ケイティブレイブはフェブラリーSがかなり嵌った感のあるパフォーマンスだったことや、ベストが1800以上で前受けの形であるということを考えると、あんまりここでは狙いたくない感。鞍上のおかげで多少妙味はあるんですけどね。
買い目:
◎ルヴァンスレーヴ
〇アルクトス
◎-〇馬連2000円
王者の帰還を見守りましょう。それでは。