かえるん日記

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【イン差し天国】中京ダート徹底解剖【チャンピオンズCウィーク⑤】

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2012年に改修されてとんでもないクソコースへと生まれ変わった中京ダートを徹底解剖していこうという記事です。平場をやってる人はわかるかもしれませんが、改修以降の中京ダートは「なんでこの馬来るんだよ」の連続で、まさしく魔境といった印象が強いと思います。その荒れる要素はなんなのか?なぜこのコースで力を発揮できない馬がいるのか?そこら辺を掘り下げることができればという風に思っています。

中京ダートは小回りコース

中京ダートの1周距離は1530mです。中山ダートの1周距離が1493mですから、ほとんど同じですね。一方で中京ダートの直線距離は410m、中山ダートの直線距離は308mと大きく異なります。わかりやすく言うと、中京ダートは中山ダートを直線と垂直方向に潰したような形をしているということになります。これによって変わるのは「コーナーのタイトさ」です。1周距離が短いにも関わらず直線距離が長い中京競馬場は、1角~2角、3角~4角と、かなりの急カーブになっています。札幌競馬開催の時に札幌競馬場は大箱コースという話をしたと思いますが、この理屈でいけば中京は小回りコースということになりますね。なので当然コーナリングの下手な馬は4角で外に振られてしまいロスの大きな競馬を強いられてしまいます。今回のチャンピオンズC出走メンバーでいえばサトノティターンあたりが該当するのではないでしょうか。ここら辺は同じ左回りといえど、東京ダートとは雲泥の差です。

ポイントは3角~4角の下り坂

中京ダートでコーナリングが下手な馬が外に振られるもう1つの要因は3角~4角の下り坂にあります。下の図を見てみてください。

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(画質すいません。。)

向こう正面の中間点から4角過ぎにかけて3mほど下っていることがわかると思います。当然下りですからスピードが出やすいんですよね。車を運転する人ならわかると思うんですけど、スピードがついた状態で急カーブを曲がるというのはなかなか難しいと思います。それは馬も同じなわけで、だからより一層コーナリングが下手な馬、マクリ気味に上がっていった馬が外に振られてしまう形となっちゃうわけです。当然外に振られる馬が何頭もいればインはガッツリ空きますから、去年のウェスタールンドみたいなコーナリング性能の高い差し馬がインから抜けてくるというケースが多く見られるわけですよね。

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(出典:JRA offical)

こちらは昨年のチャンピオンズCの4角の画像になりますが、コーナーをタイトに回ることができた馬(赤枠)と、4角でマクリ気味に行ったがために外に振られてしまった馬(青枠)に分けることができると思います。赤枠の馬は1着ルヴァンスレーヴ、2着ウェスタールンド、4着アンジュデジーなど。青枠の馬は2人気ながら11着に敗れてしまったケイティブレイブ、5着のオメガパフューム、8着のミツバなどです。結果が示す通りあからさまに赤枠どころが恩恵を受けているんですよね。青枠の馬はロスが大きいうえに早仕掛けの形を強いられるので、坂と長い直線で最後は止まってしまいます。青枠にいたオメガパフュームがその後東京大賞典を勝利、ミツバが川崎記念を勝利していることからわかる通り、このような特徴はかなりのバイアスを生み出します。これが中京ダートが荒れる大きな要因ですね。

鍵を握る先行力と直線スピード

先ほど言ったコーナリング性能ももちろん重要ですが、なんといっても中京ダートにおいて必要不可欠となるのが「先行力」でしょう。競馬において差しが決まるレースというのは「コーナーで差が詰まるレース」です。直線に入るタイミングで前と後ろの差が小さいため、直線スピードの差が小さかったとしても後ろの馬が勝つことができますからね。その点で言うと前述の通り中京ダートは急カーブの下り坂で、コーナーでは前と後ろの差は詰まりません(無理やり詰めにいくと坂と長い直線でガス欠)。よって直線に入るタイミングでも前と後ろの差が大きく、後ろの馬が前の馬を差すにはかなりの直線スピードの差が要求されるわけです。

ロンスパ競馬と仕掛けの遅いジョッキー

最後にもう1つ。中京ダートは1000m~400mが下り坂ですから、当然その地点でのラップが速くなり、ロンスパ競馬という形になります。ロンスパ競馬になると台頭してくるのが仕掛けの遅い騎手です。インでジッとするのが好きでよく詰まってる騎手なんかが中京では好成績を挙げるわけですね。具体的に言うと、福永J北村友Jです。この2人は他場のダートだとよくポカりますが、中京ダートであればかなり信頼のできるジョッキーだと思います。その他デムーロJ藤岡佑Jなんかも中京ダートではきっちり赤枠ゾーンに入れてくるので、注意が必要です。

まとめ

「先行馬」「内枠の馬」「コーナリング性能の高い差し馬」「仕掛けの遅いジョッキー」「直線スピードのある馬」などのキーワードが出ましたが、馬柱の成績にとらわれず、これらの要素を総合的に判断して予想することが中京ダートを攻略するためには重要になってくるかなと感じます。3週の短い開催にはなりますが、年末へ向けてこの記事が少しでも馬券の役に立てれば幸いです。勝ちましょう。それではまた明日。