かえるん日記

当たった時は謙虚に。外した時は冷静に。

「主婦になること」は「逃げ道」か

「女が言う人生終わったは俺たちの言う人生終わったとはわけが違う。あいつらは金持ちの男と結婚すりゃ人生逆転できるんだよ。俺たちにはそれができない」

このセリフをどこかで聴いたことがある。どこで誰が言っていたかは忘れたが、セリフの中身だけは鮮明に覚えている。

このセリフだが、真っ当な意見じゃないかと思う。貧乏女が金持ち男と結婚して人生逆転する話はよく聞くが、貧乏男が金持ち女と結婚して人生逆転する話なんか聞いたことがない。だから人生における終了条件は男と女では全然違う。まずそれに関しては理解が容易いだろう。クレーマー女が大好きな「男女平等」という言葉は現代社会において全く成立しないのである。成立する余地もない。

主婦論

 

こんなことを書くと炎上しそうで怖すぎるのだが、女性には、「主婦になる」という選択肢が「逃げ道」として社会から正当に与えられている。男性には「主夫になる」という選択肢がまだ社会からは認められていない。

ここで誤解しないでもらいたいのは、私が全ての女性を対象に、主婦が逃げ道だという議論をするつもりは毛頭ないということだ。主婦がやりたいから主婦をやる。夫やら子供からの要請に十分に応えるために主婦をやる。こういう風な理由で主婦をやっている大多数の女性に対しては私は議論の対象にするつもりはない。社会にいるのがつらくなったから、「社会から逃げるための選択肢」として主婦になったというごく一部の女性に対して私は議論がしたいのだ。そこを勘違いしないでくれ。

炎上しそうで怖いと言ったのは、議論の範囲が極めて曖昧だからである。私はこれから議論の範囲外の主婦に対しても心を傷つけるような発言をするかもしれない(しないつもりだが)。そういう意味でもこの記事に関しては多少の批判が付いてくると思うし、付いてくるべきだと私は思っている。

 

専業主婦は2億円損をする

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本題

 

前置きが長くなったが本題に入る。冒頭のセリフは「女は金持ち男と結婚して社会から逃れられる選択肢があるから楽だ」という風なニュアンスにも解釈できる。これは結論から言うと私はそうは思わない。私は「逃げ道」があることが楽であるとは決して思わないからだ。むしろ「逃げ道」はないほうが楽だ。

そこに選択肢があるから辛くなるのだ。進んでもいいし、逃げてもいいという状態の時、人は進むのが辛くなるのである。逆に逃げたら間違いなく死ぬ、進まなきゃいけないという状態の時、人は案外前に進めるものなのだ。これは提出1週間前のレポートは全然やる気が起こらないのに、提出前日のレポートは驚くほどの効率でこなすことができるのと同じ原理である。人は余裕があると怠けてしまう生き物なのである。逃げ道があると逃げたくなる生き物なのである。結局は。

働く女性が「強い」わけ

だから働く女性は「強い」のである。本当に頑張れば普通に主婦になるという選択肢が社会から正当に与えられているにも関わらず、それでもなお仕事を続ける。男なんて仕事をしなければならないから仕事をしているだけだ。「それしかないからそれをやっている」という状態は相対的に見て楽なのである(それがダメなら死ぬしかないのも確かだが)。それしかないという状態自体が人を強くするからだ。

一応タイトルは回収しておくが、「主婦になること」は「逃げ道か」という議論は「逃げ道」が認められている女性はより社会で生きていく条件が厳しくなるというハンデを考慮する必要があると思う。そのうえで答えは出ない。個人の条件への依存度が大きい問題だからだ。ただその代わり働くことに関しての答えを言えば、「逃げ道」が与えられている女性のほうがよっぽど辛いのである。だから「男は働くという選択肢しかないから辛い」という発言に対してもう一度思慮を巡らせてみてほしい。本当にそうだろうか。まあ私の主観的な意見だと言われればそれまでだが。一定数の共感は得られると踏んでいる。

ジェンダー論は話題が尽きない。そして出口が見えない。そして最高にリスキーだ。それではまた明日。