かえるん日記

当たった時は謙虚に。外した時は冷静に。

なぜクロコスミアがラッキーライラックを差せたか。なぜクロコスミアを本命にできたか。

なんだこの記事は、調子に乗るなと言われるかもしれないが、「クロコスミアなんか買えるかよ」という声が多かったので、私が今回◎クロコスミアに至るまでのプロセスをちょっと書いていきたいと思う。まあ「終わった後なら何でも書けるだろ」「1回当てたからって偉そうにするな」と言われればそれまでなのだが、どういうロジックで競馬予想をやっているかっていうのは需要あるかなと感じたので。まあ素人の意見なので適当に読み流してほしい。あえて全体にタイトルをつけるなら「一番勝つと思っている馬に本命を打たない理由」だろうか。

なぜクロコスミアがラッキーライラックを差せたか

 

 

 

まずお前らがヴィクトリアマイルというレースを予想することに決めたとする。さすればお前らは手始めに出走メンバーとオッズを見るだろう。そして次に出走メンバーの近走成績を見るだろう。ここまではみんなやると思う。

すると今回の出走メンバー18頭のうち11頭が阪神牝馬Sというレースに出ていることがわかる。ならばその阪神牝馬Sのレース映像を見てみようという人が多いだろう。ここで見ない奴が競馬で勝てるとは私は思わない。

ここで重要なのが、どこを見るかだ。競馬のレースを見る時、もし自分が馬券を買っていれば、お前らは自分が買った馬を見るだろう。当然だ。しかし買っていないレースを見る時、お前らはどこを見ているだろうか?何も意識していないなら、お前らはきっと勝つであろう(勝ってほしい)馬を見てしまうはずだ(統計的根拠はないけど)。だからお前らは阪神牝馬Sを見ても、「ラッキーライラックがドン詰まっていることには気付くけど、クロコスミアがドン詰まっていることには気付かない(※)」のである。

※ラッキーライラックは1.8倍の1番人気、クロコスミアは6番人気だった。

仮にクロコスミアがドン詰まっていることにお前らが気付いたとして、お前らはこう推定するはずだ。

ラッキーライラック阪神牝馬Sでドン詰まり→もし詰まっていなかったら→過去の成績と人気から考えると、勝っていた可能性が高い

クロコスミア→阪神牝馬Sでドン詰まり→もし詰まっていなかったら→過去の成績と人気から考えると、勝っていた可能性が低い

この推定処理がお前らの脳内で無意識に行われてしまうのだ。ここでそうならないために重要なロジックがある「たら」「れば」は「たら」「れば」でしか議論できないということだ。つまりここでは、「ラッキーライラックは詰まっていなかったら勝っていたかもしれないし、負けていたかもしれない」「クロコスミアは詰まっていなかったら勝っていたかもしれないし、負けていたかもしれない」という推定までで留めておく必要がある。これでクロコスミアがなぜラッキーライラックを差せたのかという疑問に答えが出たのでは。

なぜクロコスミアを本命にできたか

 

前述の作業によりクロコスミアは「阪神牝馬Sを勝っていたかもしれない馬」になったのである。ここで私はクロコスミアが阪神牝馬Sで勝つ期待値(全ての馬が詰まっていなかった場合)を出す(ここでラップ理論や血統などを用いる)。今回の想定では勝利15%・・・(A)、馬券内50%・・・(B)ぐらいと推定した。直線ずっと詰まっていたのでかなり高い値を算出した。この数値は舞台が阪神マイルから東京マイルに変わったとしてもほとんど変わらなかった(変わることのほうが多いが)。ちなみに勝利15%であれば、単勝10倍くらいのオッズであれば十分買える値である。

次に阪神牝馬Sに出ていない出走馬7頭について考える。これについてプリモシーン、フロンテアクイーン以外の馬は別のロジックで切っていた(ここでノームコアを切ったのが今回唯一のミス。ミスったので本来は外れている(※))。

※ミスを帳消しにするのがワイドという馬券。

ここで成績と力関係から、阪神牝馬Sに勝っていたであろう馬がヴィクトリアマイルで勝つ確率は75%、プリモシーンかフロンテアクイーンが勝つ確率は25%と期待値を出した。

これを(A)の値に合成すると、クロコスミアがヴィクトリアマイルを勝つ確率はおよそ10~12%ということになる。これは単勝15倍くらいのオッズであれば十分買える値である。ところがヴィクトリアマイル当日のクロコスミアのオッズは単勝30倍だった。予想記事で人気がなさすぎると書いたのはこれが根拠である。

次にプリモシーンとフロンテアクイーンのどちらかが阪神牝馬S組の上位3頭に割り込んで馬券になる確率は30%と算出した。これを(B)の値と合成すると、クロコスミア→プリモシーン、フロンテアクイーンのワイドは10%~15%的中することになる(実際これが的中)。これは10倍~15倍つけば十分買える値なのだが、実際のオッズは30倍ほどであった。

以上の理由により「妙味」があると考え、クロコスミアを本命にし、単勝1000円とクロコスミア→プリモシーン、フロンテアクイーンのワイド500円を購入した。この時点でクロコスミアは一番勝つ確率が高い馬ではないというのが馬券を買う上でのポイントだと思う。私の中で一番勝つ可能性が高かったのはラッキーライラックで18%だった。だがこの値では妙味はないので印は打たなかった。

 

10%の期待値に対して15倍の馬券を狙っていけば必ずプラスになるわけで、これを妙味と言う。妙味のあるレースは「買い」であり、逆に言えば妙味のないレースは「買えない」のである。だから予想したレースを全部買うのは愚策なのだ。これが結論というか、言いたいことである。

長くなってしまった。何か参考になれば。それでは。