どうも、ダート予想のかえるんです。私が「最も愛するサラブレット」であるルヴァンスレーヴの引退が発表されたということで、感謝と労いの気持ちを込めて、特集記事を書いていきたいと思います。
今の私のダート予想の原点となった馬は間違いなくルヴァンスレーヴ、オメガパフュームの2頭ですし、そういった自分の基準、規範となった馬がターフを去るにあたって、書き残しておくべきことは少なからずあるかなというのは思ったところです。こういった記事を作ることで、「ルヴァンスレーヴがどれだけ凄い馬だったか」ということが少しでも伝わってくれれば嬉しいですね。
①2歳新馬(新潟1800) 1着
新馬戦らしく序盤で13.5-13.7と刻むかなりゆっくりとした流れでしたが、ペースを嫌ってか自らハナまで押し上げていき、その後は12.5-12.3-12.9-12.6-13.0とこの時期の2歳馬にとってはかなりキツいラップで巡行。後ろの馬は次々とバテていって最後はひとり旅となり、流しながらの7馬身差圧勝となりました。まだ馬体としてもユルユルという中での勝利で、怪物の誕生を予感させる凄まじいデビュー戦だったと思います。
②プラタナス賞(2歳500万下・東京1600) 1着
予想印: ◎
超高速馬場の東京マイルで、フラットペースの巡行戦となりました。この馬は中団外目の追走から4角で2番手まで押し上げ、あとは軽く促す形で余裕を残しての完勝。新馬戦とは打って変わってのミドルペース、ワンターン競馬となりましたが、対応力の高さが光りましたね。
③全日本2歳優駿(JpnⅠ・川崎1600) 1着
予想印: ◎
後方からの競馬となりましたが、向こう正面から進出を開始すると、川崎のキツいコーナーで大外をぶん回しながら先団に取り付き、直線では前の馬をしっかり交わし切っての完勝。初ナイターで懸念点が大きい中で勝ち切ったことは大きく、価値のあるGⅠ初制覇となりました。
④伏竜S(3歳OP・中山1800) 2着
予想印: ◎
どスローから上がり36秒台の瞬発戦となりましたが、4角のビルドアップ区間で置かれてしまい、スムーズに加速したドンフォルティスに出し抜かれてしまう形。かなり緩めでの出走だったとはいえ、怪我前のルヴァンスレーヴとしては唯一の凡走となりました。
⑤ユニコーンS(GⅢ・東京1600) 1着
予想印: ◎
高速馬場のフラット戦となりましたが、東京マイルを4角から進出する御法度気味の騎乗ではやばやと抜け出し、3馬身差を付けての完勝。この馬の瞬発力、脚力といったものが存分に発揮されたレースでしたし、1.35.0(35.2)という時計も2歳時からの上積みを感じさせるものでした。
このレースを見ていると、もう1回東京マイルを走らせてあげたかったなと切実に思うところです。今ダート界の頂点に君臨するクリソベリル、オメガパフュームは東京マイルという馬じゃないですし、この馬がフェブラリーS2連覇、下手すりゃ3連覇する世界線もあったんじゃにかなというのは個人的には思うところです。たらればの話にはなりますが、そういう妄想すら許してくれる馬ではあると思うので。
⑥JDD(JpnⅠ・大井2000) 1着
予想印: 〇(◎はオメガパフューム)
良馬場の大井2000ということでかなりタフなレースになりましたが、本質的には合わないであろうスタミナ競馬で、大井の皇帝オメガパフュームを押さえての完勝。高速東京マイル→鈍足大井2000という全く条件の違う2レースの連勝というのは相当に難しく(今年のカフェファラオを見れば自明)、この2冠達成はカネヒキリ、ノンコノユメ以来3頭目の快挙となりました。
⑦南部杯(JpnⅠ・盛岡1600) 1着
予想印: 〇(◎はゴールドドリーム)
初の古馬混合戦となりましたが、全盛期のゴールドドリームを相手の土俵(ワンターンマイル)でねじ伏せての完勝。一躍ダート界の主役へと躍り出るレースとなりました。
そもそも経験という要素が大きくなるダート競走において、3歳10月の時点で古馬の一線級相手というのはかなりキツく、世代トップクラスが交流重賞はおろか、OPや1600万下でも苦しむというのが例年の流れでした。そう考えればこのレースを3歳馬が勝つハードルというのは時期を考えてもJBCクラシックやチャンピオンズCと比べて遥かにキツく、ここでの南部杯制覇というのは字面以上に非常に価値のあるものであったと感じます。
⑧チャンピオンズC(GⅠ・中京1800) 1着
予想印: 消
このレースはイン2を取った時点で勝負ありでしたね。ポケットでジックリ溜め、最後方からワープしたウェスタールンドに次ぐ上がり2位の脚で後続を2馬身半突き放しての完勝。クロフネ、カネヒキリ、アロンダイトに次ぐ4頭目、中京に舞台を替えてからは初となる3歳馬による同レース制覇となりました。
これを展開的に恵まれての勝利と言う人もいるかもしれませんが、すんなりポジションを取れる機動力、馬群の中でしっかり我慢できる精神力、長い直線でも最後まで脚を使い切れる持続力と、ルヴァンスレーヴという馬の総合力が高いがゆえの「展開が向いた」であって、恵まれたという表現はちょっと好きじゃないかなというのが個人的な感想です。実際オメガパフュームはルヴァンスレーヴほど器用な馬ではなく外を回されて万事休すという形でしたし、こういうバイアスの掛かったコースでも展開を味方に付けることができる柔軟性こそが、ここまでの綺麗な馬柱に繋がったのかなとは感じます。こういった部分がルヴァンスレーヴが「基準、規範となり得る馬」たる所以なんですよね。
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チャンピオンズC後の1年半は正直虚無感というか、喪失感が大きかったです。この馬に関する情報は良くないものばかりでしたし、ライバルのオメガパフュームが次々とGⅠレースを制したり、1つ下の世代からクリソベリルという強い馬が出てくる中で、そういった馬たちの競り合いの中にルヴァンスレーヴがいないのがやるせないというか、言ってしまえばもったいないなというのが思うところでした。「無事是名馬」という言葉をより重く感じた1年半でしたね。
⑨かしわ記念(JpnⅠ・船橋1600) 5着
予想印: ◎
久々のレースということもあって緩さはありましたが、パドックからは戻してきたなという印象を受けました。
道中は番手からレースを進めましたが、壁を作れず掛かって終戦という形。無事に走り切ってくれたことは良かったですが、3歳時のあの完璧だったルヴァンスレーヴとは程遠いレース内容となってしまいました。
⑩帝王賞(JpnⅠ・大井2000) 10着
予想印: 消
中団からレースを進めるも、全く伸びずにズルズルと後退。出なければ良かった、馬が出来ていないなら出すな等の心無い言葉もレース後はありましたが、この馬の復活を望む気持ちは陣営が1番強かったと思いますし、サラブレットはレースに出なければ競争馬にはなれないですからね。
結果として残念な引退レースになったかもしれませんが、個人的には良い引退レースになったんじゃないかなと感じます。この敗戦によってこの馬の3歳時の成績が色あせるということはありません。
以上です。ルヴァンスレーヴが見られなかった夢の続きは、次の世代へ。ルヴァンスレーヴ産駒に◎を打てる日を楽しみに、また明日から予想を頑張っていきたいと思います。それでは。