どうも、かえるんです。今年もハム太郎さんのPOG企画に参加させていただくことになりました。ご一緒させていただくみなさん、また1年間どうぞよろしくお願いします(お手柔らかに)。詳しいルール等に関してはハム太郎さんの記事のほうに飛んでいただければ。
今回の選考資料としては、昨年のセレクトセール映像(生観戦+再度チェック)、例年通りの赤本と、競馬王さんのPOG本を使わせていただきました。
指名ポイント
やはり他の発信者さんとの差別化を図るためにもセレクトセール出身の馬を中心のチョイスしたいという気持ちがあり、牡馬に関してはセレクトセールのほうから3頭とも選びました。ただ牝馬のほうはクラブのほうに良い馬がかなり回されてしまった感があり、セール全体の値としても低調な感。クラブ馬も含めてのチョイスとなっています。
基本的には馬体の好みで判断していますが、近年の血統傾向や、ブリーダー側の思惑も絡めつつ、かなり主観性の強いラインナップになったんじゃないかなと感じています(おそらく被らないのでは)。
指名馬①
ピエトラサンタ(牡・フランケル×マーゴットディド)
厩舎: 栗東・友道厩舎
馬主: 金子真人HD
生産者: ノーザンF
こちらの記事でも紹介した馬です。セレクトセール2019にて、金子真人オーナーが2億1000万円で落札しました。友道厩舎に入厩予定で、秋デビューを目指しているようです。まあこれは馬体を見てもらえばわかるかと思いますが、1歳時にしてこれだけ完成度の高い馬体を持っているというのが指名の決め手です。他の馬と筋肉の付き方が全然違いますし、これだけ高額での取引となったのも納得ですね。母馬が短距離馬ということですがそこまで胴が詰まっているわけではありませんし、程良く筋肉質で、まさにマイラーとしては理想的な体型ではないでしょうか。
基本的にフランケル産駒はテンからのスピードを駆使してガンガン飛ばしていき、耐久性能の違いで残すという競馬に適性を持っていると考えているのですが、この手のタイプは自らレースを作ることができるので大崩れしません(レシステンシアみたいなイメージ)。さらに友道厩舎は割と個人馬主の馬を在厩させて育ててくれる節があるのが特徴で(今年でいくとジュンライトボルト)、こういう馬に関してはしっかりコンスタントに使ってくれるのではないかと考えています。POGにおいてコンスタントに使えて安定して成績を残せるというのはかなりの強みになりますし、そういう意味では友道厩舎のフランケル産駒というのはかなり狙いどころになってくるのではないでしょうか。
狙い目: 朝日杯、NHKマイルC
指名馬②
スワーヴエルメ(牡・ドゥラメンテ×アイムユアーズ)
厩舎: 美浦・堀厩舎
馬主: NICKS
生産者: ノーザンF
セレクトセール2018にて、スワーヴ冠のNICKSが1億8000万円で落札した馬です。こちらはもう馬体というよりは一発狙いの意味合いが強いですかね。あとはドゥラメンテ産駒を取るならやはり堀厩舎かなという想いもありました。血統表を見るとキングマンボの3×4、サンデーサイレンスの3×4、ダイナカールの4×4、サドラーズウェルズ=フェアリーキングの3×5という強烈インブリードで、健康面や気性面が心配されるような配合ではあるのですが、その点この時期に既に入厩しているというのが好材料で(気性がヤバい馬だと精神面の成長を促す意味で移動が遅れたりする)、半姉モーベット同様早期のデビューが見込めるのではないでしょうか。
狙い目: 皐月賞、ダービー
指名馬③
ラピカズマ(牡・キンシャサノキセキ×レイズアンドコール)
馬主: 雅苑興業
生産者: ノーザンF
ここ数年存在感を増してきているキンシャサノキセキ産駒。セレクトセール2019にて、カズマ冠の雅苑興業が4500万円で落札した馬です。既にゲート試験を合格しており、安田隆厩舎らしく、早い時期からスプリント路線に乗せて行こうという意図が見て取れます。全兄のモンドキャンノは新馬勝利→函館2歳S2着→京王杯2歳S1着→朝日杯FS2着と2歳戦を中心にポイントを荒稼ぎし、半兄カリボール(ジャスタウェイ)もデビューが遅れながら期間内に2勝を挙げました。こういったPOG向きの血統背景に加えて、セリ時の馬体も抜群の完成度。胴が詰まっていていかにもスプリント向きという感じです。
狙い目: 函館2歳S、小倉2歳S~朝日杯
指名馬④
アナザーリリック(牝・リオンディーズ×アンソロジー)
厩舎: 美浦・林厩舎
馬主: シルクレーシング
生産者: ノーザンF
(馬体写真はクラブHPまで)
こちらは新種牡馬リオンディーズの牝馬。シルクレーシングで一口2.8万円で募集された馬です。既にゲート試験をクリアしており、福島1200か新潟1400あたりのデビューになるでしょうか。馬格もありますし、まあ現状リオンディーズ産駒の中ではこれが1番指名しやすいのかなという感じです。
兄弟成績は出ていませんが、アンソロジー自体がちょっと重めの感があるにも関わらず重めの種牡馬ばかりを付けていたことも影響していると思っていて、今回はリオンディーズということでシーザリオが入って若干スピード質に寄ることもあり、そこはあまり気にしなくてもいいかなという感じです。
あと個人的には今年の新種牡馬ではリオンディーズにかなり期待している部分があって、というのもこの馬は、弥生賞が速めのペースを早めに動かす形で差され、皐月賞は決壊ペースながら5着に粘り、ダービーはさすがにポジション取りが後ろすぎるといった形で、噛み合っていれば3冠も狙えたのではないかぐらいの素質はあったと思います。その素質が仔に受け継がれれば、エピファネイアを凌ぐくらいの種牡馬になってもおかしくないのではないでしょうか。
指名馬⑤
ロジネイア(牝・エピファネイア×パンデリング)
厩舎: 美浦・古賀厩舎
馬主: 久米田正明
生産者: レイクヴィラF
セレクトセール2019にて、ロジ冠の久米田正明オーナーが5000万円で落札した馬です。エピファネイア産駒は牡馬だとズブくなりすぎるところがあり、指名するなら牝馬なのかなというのが1つありました。さらに2017世代の活躍馬を見てみると、デアリングタクト、シーズンズギフト、スカイグルーヴ、イズジョーノキセキ、メイショウボサツ、アリストテレスというようにサンデーサイレンスの4×3もしくは母系にキングカメハメハを内包しているという共通点があり、まあそのあたりの血統から走る馬を選んでいこうかなという感じでの指名となっています。
それを踏まえてこの馬の血統表を見て行くと、父エピファネイア、母父キングカメハメハ、母母父サンデーサイレンス(ここまでデアリングタクト、スカイグルーヴと全く同じ)に加えて母母フサイチパンドラはご存じアーモンドアイの母馬。こういった魅力的な血統に加えて、早期デビューに向けて既に4月10日にゲート試験をパス。1歳時の馬体もバランスが取れており、いかにもワンターンマイルでキレる脚が使えそう。個人的に応援しているレイクヴィラFの生産馬ということもあり、これは大きな一発を期待しています。
指名馬⑥
アルコディオーサ(牝・ディープインパクト×ナスケンアイリス)
厩舎: 美浦・手塚厩舎
馬主: ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
生産者: 桜井牧場
(馬体写真はクラブ公式HPにて)
ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンにて総額4800万円で募集されていた馬です。
半兄たちの成績は、ナスケンリュウジン(ケイムホーム)→500万2勝、ネクストムーブ(バトルプラン)→2勝クラス2着、オーブスプリング(ディープブリランテ)→門別で2歳重賞制覇、モジアナフレイバー(バトルプラン)→東京大賞典3着、ゴルトマイスター(ゴールドアリュール)→3勝クラス1着、ヴォルスト(キズナ)→1勝クラス1着と外れなし。フレンチデピュティの肌なのでディープと相性もいいですし、馬格も十分。一頓挫はあったようですが競走能力に影響を与えるものではなく、無事にデビューさえ出来れば走ってくれるのではないでしょうか。
狙い目: オークス
その他ハーツクライ産駒やルーラーシップ産駒はやはりベースの晩成傾向が強いということで指名見送り、キズナ産駒はなんでもかんでも走ってくるので選びようが無いというのと、やはり脚元が弱い馬が多いというのがあって、ここでの指名は見送ったという形です。あと新種牡馬でいくと、モーリス産駒はちょっと筋肉質でまとまった体格の馬が多いかなといった印象。どちらかといえばノーザンもかなり繁殖を回した感のあるドゥラメンテ産駒のほうに期待したいかなというイメージです。
以上です。ちなみに仲間内でのドラフトが終わり次第、仲間内やネット競馬POGでの指名馬10頭の紹介記事も出す予定です(おそらく5月末になるのでは)。併せて2019-2020シーズンの振り返り、反省記事も出していこうと思っているので、そちらもよろしくお願いします。それでは。