かえるん日記

当たった時は謙虚に。外した時は冷静に。

「叩かれてナンボの世の中」なのかもしれない。

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 まず、はてブのランキングに載っていたこちらの記事を見てほしいのですが、記事の内容を掻い摘んで書くと、「痴漢を取り押さえようとして重傷を負った人に対して、ネットで自業自得だと嘲笑する人が大勢湧くのはいかがなものか」という感じでした。これに対して、「叩いている大半は普通の日本人で、なぜ普通の日本人は正義が嫌いなのか」という切り口でロジック的な考察がなされています。

kaerun4451.hateblo.jp

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「正義」という概念については私も過去にいくつか記事を書いてきましたが、上の記事とは真逆の考察をしていると思います。上の記事は「日本人は正義が嫌いだ」と書いているのに対し、私は「日本人は正義感が強すぎる」という旨の文章を書いてきました。この2つの文章は一見相反しているように見えますが、「事象に対するベースの批判量が多い」という観点から見てみると、ある程度合致する部分もあるのかなとは感じます。

なぜ正義が叩かれるのか?

多くの日本人は、「見知らぬ誰かが何かを成し遂げた」事に対して、嫉妬的な感情から本能的に批判的な捉え方をしがちで、逆に「既知の(ファンである)誰かが何かを成し遂げた」事に対しては称賛的な捉え方をしがちという心理的バイアスを持っています。上の記事の事象では、「見知らぬ誰かが痴漢を捕らえようとしてケガをした」ということになりますから、当然初動の感情としては批判的に映るわけです。ここでガンとなってくるのはSNSで、SNSの多くは、自分の初動的な感情を脳で噛み砕いて考察する前に表現できてしまいます。これが字を書いたり、声を出して話したりといった諸作であれば一旦脳を介して考察できるので、例え自分が初動で「痴漢を捕らえようとしてケガをした見知らぬ人物」に対して批判的な感情を持ったとしても、それを表現したい欲求は抑えることができます。しかしSNSに投稿するという作業(親指を動かすだけ)に際してはそういった初動的な感情を脳で噛み砕きずらい側面があり、まさにこれが「日本人が正義が嫌いである」という事象の本質的な要因になっているのではないでしょうか。

何度も言っていますが、現代社会に突如登場した諸悪の根源のほとんどはSNSです。SNSは人間を「悪」に導く心理バイアスを加速させ、「善」に導く心理バイアスを減衰させます。そのため現代の社会問題について考える際には、必ず高度情報化社会の弊害というものを最初に考えるべきというのが定説です。

叩かれてナンボの世の中

これにより導かれる結論は「あなたを知らない全ての人は、あなたの行動を批判的に捉えている」ということです。よって「叩かれること」を過剰に意識していては、この高度情報化社会では何も行動することが出来なくなってしまいます。そこで大事になってくるのは「批判」の質(内容)で、特に筋の通っていない批判については無視をするべきです。叩かれてナンボのこの世の中では、「どう叩かれないか」ではなく「どう叩かれるか」が重要になってきます。「叩かれ方」に注視しつつ、臆せずクリエイトしていきましょうということですね。

 

今日は3月11日です。多くの犠牲を無駄にしないためにも、毎年この日は、あの震災から何を学ぶべきか、個人個人がしっかり考えていくことが大切ですね。

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以上です。中の人は就職活動中であり、エントリーシートを毎日せっせと書いていますが、ブログを書いてきたおかげでそれほど苦にならないですね。何事も継続することは大事だなと感じます。それではまた明日。